今年の三月八日、我らが水木大先生は八十歳になられた。その画業は五十年を越え、膨大な量の著作が残っている。その中でも偉業といえるのは矢張り、妖怪画だろう。今回はそんな絵の数々をCD-ROMに完全収録するというまさに偉業の集大成的なものである。<P> 収録妖怪は千七百七種類(「河童」だけでもかなりの量の項目があるので、「妖怪の種類」と考えるともう少し少ないであろう)、 原画の数は千八百四十枚。水木しげるの描いた妖怪のほぼ全てが収録されている。今までの画集で一番大部だった『妖鬼化』に収録された原画は勿論収録。特に今回の目玉としては小学館入門シリーズに収録された原画をかなりの量を収録しているという事だ。同シリーズを持っていないわしとしては、これは嬉しかった。他にもマイナーな原画を多数収録している。<P> 解説文もかなりよい出来だ。まず水木氏の過去の本の解説の引用、そしてその後にライターの書き下ろし解説となる。この形は一番無難にして一番良法だと思う、どちらかだけの場合どうしても見落としが出るからだ。そしてその下にはその妖怪が収録された水木氏の著作の羅列。そして妖怪資料の引用元の羅列、これはその絵の妖怪のみではなく解説で触れた妖怪の出所も書いてある。解説文はまぁこれ位かなといった所だろう。しかし何故だろう?と思うところはある。いくつか上げると、出所が一つも明らかにされていない妖怪。水木が描いた以降の本しか引用元に載っていない妖怪。マイナーな絵が収録されているのにメジャーな絵が収録されていない妖怪。絵が全体的に青っぽい印象を受ける(原画は青くないはずなのに)。他にも疑問点を挙げればもっと多くあるだろう。良いところもあれば悪いところもある。勿論これは人間が作っているのだ、所歩的なミスはあるだろう。しかしまぁ値段から考えても充分な情報量ではある、スタッフの細かいミスをカバーできる位の出来なのだ。大御所の技を見せられる。
星5つは期待度。何しろ、まだ手元に商品が届いていない。(予約商品には品切れで届かない場合もあるらしいが大丈夫だろうか?少し不安…)<BR>私は子供のころから、ドラえもんより、ゲゲゲの鬼太郎派だ。(なぜドラえもんと比較しているのかは不明。たぶん昔の2大子ども映画祭りのイメージ)<P>水木しげるの描く妖怪は良いなあ…これはもう恋煩いの状態に近い(ため息)<BR>気味悪いだけじゃない、愛嬌があるというか、間抜けというか。<BR>それにしても、水木しげる関係のグッズが最近はよく出ますね。それだけ、がっちり購買層がいるということなのでしょう。ねぼけ人生も良かったな~ついアンダーラインを引きたくなる箇所が随所にある。
最近の復刻資料の中でも、資料選択の方法が近年志向でいい。<BR>但し、コストの面から付録であるソノシートがCDになって<BR>しまっている事と、はんこもらって喜ぶ人ってあまりいないと<BR>思うけど、この2点が不満といえば不満かなと考えるのは贅沢<BR>であろうか。こう思っている人って私だけじゃないと思います<BR>けど。