| 友へ チング
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韓国で最大の観客動員記録を誇る作品である。その記録の名になんら恥じることのない「傑作」といってよい。「チング」という「友情」や「親友」という言葉よりも、はるかにディープでタイトな関係により結ばれた4人の男達の物語。一言でいうと「泥臭い」映画かもしれない。でも、安っぽい建前もチープな仕掛けも一切なしで、ひたすら前に前にと押してくる映画である。いつしか、彼らと心情的にシンクロしてしまい、涙することになるかもしれない。僕はとても感動した。
友へ チング
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| ガキ大将のジュンソク(ユ・オソン)、葬儀屋の息子ドンス(チャン・ドンゴン)、優等生のサンテク(ソ・テファ)、お調子者のジュンホ(チョン・ウンテク)。幼なじみの仲良し4人組は大人になるにつれ、違う道を歩むようになる。そしてジュンソクとドンスは、対立する黒社会の組織に属して、抗争を繰り広げていくことに……。<br> 釜山出身のクァク・キョンテク監督が自らの体験をもとに描いたバイオレンス映画の秀作。単なる抗争ものではなく、そこに昔ながらの友情ゆえの確執を盛り込み、エモーションに満ちた作品となっている。セルジオ・レオーネの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』や、坂本順治の『新・仁義なき戦い。』などと共通するテイストを持った作品ともいえるだろう。韓国では大ヒットを記録するとともに、“チング・シンドローム”と称した同窓会ブームが巻き起こったとか。(的田也寸志) |
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