すごくリアルに感じました。<BR>恋愛の甘いところだけでなく、苦いところも。<BR>しっかりと描かれている映画だと思いました。<BR>観終わった後、とっても後引きました。<BR>もっといろいろな経験をして改めてこの映画を観たら、<BR>きっと最後に残る気持ちも変わるのだろうなぁ・・と思いました。<P>エンディングに流れるくるりの“ハイウェイ”が何だか心に響きました。
主人公の妻夫木さんと池脇さんの存在が、すごいと思いました。<P>足が不自由で大量の読書知識で頭は良いけどシニカルな女性ジョゼと、そんな彼女を愛するけど、けっこう打算的で普通に性欲も食欲もある大学生恒夫。<P>二人の出会いや乳母車で町を駆け抜けるシーン、押入れに寝て本が大量に積まれているジョゼの部屋の不可思議さなどシュールな部分と、二人が恋人としてやっていく中でのしかかってくる現実の結果としてのラストが印象的でした。<P>笑いの感覚もうまくて、楽しめる映画だと思います。
いい加減なイマドキの男の子を<BR>リアルに演じている妻夫木君はいいです。<BR>妻夫木君の恋人役の女性(池脇じゃない方)も<BR>色っぽくてぞくぞくします。<BR>妻夫木君と最初にベッドシーンを演じる女性も、<BR>リアルに演じていてすごくいい。<BR>劇中に使われているくるりの音楽もいい。<BR>池脇の料理シーンと、食事シーンもいい。<P>映画の宣伝チラシも、海をバックに池脇と妻夫木が<BR>写っているもの等は、きれいで良かった。<P>いいところはそれで終わり。<BR>映画の冒頭に写真で、2人の歴史が語られる。<BR>この構成が最悪。最初のここで、映画のすべてを分ってしまう。<BR>後のすべてがその確認になる。<BR>その仕掛けが生きていればいいが、そうなっていない。<P>監督はよほど頭が悪いのか、佐内さんの写真に引きずられたのか。<P>池脇と妻夫木がつきあいはじめてから、<BR>車で出かけて、池脇が生まれて初めて海を見るシーンの演出が最悪。<BR>池脇は妻夫木とつきあうことにより、自分を解放できているはず。<BR>それなのに、それ以前の腐った吉田日出子みたいな妙な演技のまま、<BR>“これが海か!”とか車の中で言わせている。<P>ここは普通の女の子として、ジョゼはいるべき。<BR>そうなっていたら映画に奥行きと現実味が出ただろう。<P>こんな映画が、こんな演出が評価されてしまうことになるとは<BR>ひどい日本映画の環境だ。<BR>この『ジョゼ』と『赤目四十八瀧心中未遂』が<BR>最近見た中では許しがたい映画で、<BR>しかも評価されてしまうという悲惨な結末。<P>同じ監督のワニの映画も映画になっていなかった。<BR>脚本家としては『黄泉がえり』で筆頭脚本家として<BR>クレジットされていたから有能なのだろうけど。<P>どんなにいい特典が付いても、<BR>DVDは買わないつもり。