1作目の劇場版のノリを期待するととまどうと思います。公開当時に劇場で観た自分がそうでした。前作よりも全体的に低く抑えられたトーンと重さがそう感じさせるのだと思います。当時はそれがうまく自分の中で消化できずにいたのですが、今あらためて観ると製作者の意図がよくわかります。1作目とは違うスタイルですがやはりこの2作目も日本アニメの傑作だと思います。<BR>あと1作目のレビューにも書きましたが、廉価版でこの値段は高いと思います。特典映像も予告編のみの5分ですし。
この作品が公開されてから10年程度たちますが、ようやく時代が追いついてきたと思います。<BR>自衛隊派遣、PKO、イラク派兵や国内のきな臭い政治状況そして混沌とした世界規模の紛争とテロリズムや宗教etc<BR>もしかしたらMr.THUGEはもう日本に存在するのかもしれない。<BR>たった一発の・・・・で、日本はやっぱり変わるのかもしれない。<P>こういう日本になってほしくないと思うが、もうとっくに始まってるかもしれない。<BR>こういう日本が望まれているとさえ思えてしまう今の状況に震えてしまう。<BR>この作品の内容がリアルタイムで進行しているとしたら・・、私たちはこの作品を見ることが一種のデジャヴになりはしないだろうか?<P>「コヤニスカッティー」が予言の作品だったようにこの作品もまた日本における予言の作品なのだと今になって思う。
攻殻機動隊の押井監督、ネッワークゲームを題材としたメディアミックス作品「.hack」の脚本を手がけた伊藤和典、少年サンデーを代表する漫画家ゆうきまさみ、ラーゼフォンの出渕裕監督などのメンバーで構成されるクリエイター集団「ヘッドギア」が生み出したパトレイバーの劇場版2作目は、画面からも音声からも重厚感が伝わってくる作品になっていて、10年たった今でも色あせる事無く・・・というか、むしろ今の時代だからこそリアルに捉えることの出来るモノです。自衛隊や警察の怠慢を映し出し、人や組織が切迫していく姿を余す事無く伝える臨場感は圧巻です。