イ・ジョンジェ演ずるオ刑事を狂言回しとして50年に及ぶ時の流れを紐解く物語。彼は"イルマーレ"での物静かな演技から一転、眼光鋭く切れのあるアクションもこなしその豊かな演技幅と変わらないストイックさはファン必見でしょう。しかし物語の壮大さの故に目立ってしまうのが老け顔メイクの粗さ・・・。回想シーンを含めて全体的に良く造り込まれておりぐいぐい引き込まれる展開であるだけに惜しい!
役者がとても良い。<BR>触れたら切れるようなイ・ジョンジェの刑事の演技と、落ち着きがありベテランの風格をいかんなく発揮したアン・ソンギの演技も大変見応えがある。<BR>惜しむらくは、中盤の日本ロケだろうか?<BR>ちょっとチープなものに見えてしまうのが残念でしかたがない。<BR>まるでTVのサンペンス劇場のようでもあった。<P>中盤にさえ目をつむれば、前半と後半は緊張感があり、<BR>とても良い映画だと思う。
「イルマーレ」で初めて見たイ・ジョンジェ,その後も様々なジャンルの作品に出演し幅広い演技力を見せています。そしてこの作品では,殺人事件を追う主役のオ刑事を演じ,あのハンソッキュの演技に助けられた感はあるものの見事に与えられた役を演じきっています。<P>「黒水仙」とはコードネーム,キーワードは日記帳と宮崎(宮崎県がバックアップして現地ロケ),そして事件の背景には50年という南北分断の歴史,まさにサスペンス作品としてのお膳立ては十分という設定になっています。<BR>韓国映画がズシッとくるのは何故か? と考えた時,答えはやはり戦争の重さということになるのかなー。