この映画を初めて見たのは、もう10年以上も前の終戦記念日でした。その時はビデオにとらずに後悔したのですが、後日友人からダビングしてもらい、何度も見ました。そのたびにDVDにならないかな、と思っていたのですが、ついに実現しました。<P>豪華なキャストと東宝が特撮に全力を注いだであろう迫力の戦闘シーンに注目ですが、それと同時に幼い少年パイロットが「おかあさ~ん」と叫びながら散華するシーン、沈む直前の「瑞鶴」・「大和」の艦内の惨状から戦争の悲惨さの一端を垣間見ることができようかと思います。<BR>戦争と平和を考えるうえで、ぜひ一度は見て欲しい作品です。
史実に基づくストーリーの流れも良いのですが、出演されている方々の人間ドラマ(?)も非常に感動的です。婚約者を失った女性がその弟と結婚するというシーンがあるのですが、このようなことは当時実際に数多くあったそうで、私の父の同級生も特攻で命を落とした方の弟と結婚された女性との子供だったそうです。戦争が良いとか悪いとかいうのではなく、ただ純粋に、愛する国や家族を思って戦った人達の気持ちを思うと涙なしには見ることができません。ちょっと古い邦画ですが、ぜひ見て欲しい作品です。
ハワイ奇襲から負けるはずのないミッドウエー、そして大和の沖縄特攻というめちゃくちゃに見える敗北は後世の歴史観であり、当時の組織、実情からは、やむを得なかっただろう。当時の世界に私がいたら、彼らと同じように国のために特攻に出たと思う。だれも好んで死ぬわけではない。後世の繁栄を願うからだ。この作品に彼らの真摯な、ひたむきな姿勢を読み取る。20代の人達に見てもらいたい作品だ。戦争とは何か、何のためか、そして、どう生きるべきかを。私の亡き父は、当時、陸軍大尉で、悲惨な実態を聞く。この時代に、彼らの遺志を無駄にしたくないと自戒を込めている。