いやもう。ナスターシャ・キンスキーのファンならば黙って買え。<BR>いや、買うといいと思います。<BR>実の娘疑惑に関係を躊躇するオッサンに可愛く媚びる彼女の姿は、<BR>あらゆる理性を崩壊させるもんがあるでしょう。<BR>無垢で放埓。うつろう<少女>のアーキタイプが映像として固定<BR>され得た作品じゃないかと。ああもう。
愛というのは本当に、なんでもないようなときに同時に選択不可能な状況で重なるものです。そこで選択できる人間が愛には勝てるんでしょうが、人生それで幸せとは限らないし難しいものですねえ。さらにナスターシャは本当にマルチェロと一緒で楽しそうです。演技であそこまで出来るのは素晴らしい。この映画のときマルチェロとナスターシャうわさになりましたもんね。そのくらい、無邪気で楽しそうな演技。観ていて恋愛とはこういうものかと思えるような演技です。これだけの楽しそうな恋愛のシーンそう簡単にはないですよ。顔が生き生きしてます。愛の選択ということに関しては、最後、自ら身を引いて、妻の元にマルチェロを返しますね。画質は悪いですが(もうマスターもこれ以上良いものが残っていないでしょう)ローマ、フィレンチェ、マドリッドを舞台にこれらの街が背景となりモリコーネの音楽と共に愛の情感を高めます。しかしすべては愛を語らうときの「ふたりの顔の楽しさ」ここに凝縮されてます。実は劇場公開で観ていなくて、ここまで入り込める作品だと思いませんでした。DVDとすると映像も音も悪い方だと思います。しかしポイントはしっかり楽しめます。
ストーリーは中年男性と女学生の不倫モノ....だけに留まらずそこに近親相姦の疑いが絡むと言う、ゲップの出そうな顛末ですがナスターシャの美貌と巨匠モリコーネの音楽で、何となく良い雰囲気の一本になっていると思います。それにつけても、この映画のナスターシャは本当にキレイ......非常にやんちゃで激しい役柄なのですが、所々で見せる切ない演技がさすが、と唸らせられます。この映画では脱ぎ過ぎたと、本人は後悔していた様ですがこれだけ美しい肢体をフィルムに納められたと言う事は人類学的に貴重な事だったとすら感じます。