スパイ・ゾルゲ スパイ・ゾルゲ
 
 
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スパイ・ゾルゲ :

 私は篠田監督のことはよく知りませんが、「梟の城」を監督した人と聞いて心配した通り、見事つまらない映画になっています。率直に言って失敗作でしょう。引退して良かったんじゃないでしょうか?<P> この映画はスパイものと見せかけて実は全然違います。緊張感のかけらもなく、サスペンスも何もありません。ただ歴史をなぞるだけの紙芝居みたいなもんです。三時間もかけながら無意味な描写が多く、逆にクライマックスとも言うべき関特演と北進中止の過程がおざなりで、日本の特高がゾルゲを追い詰める過程も殆どなく、いつのまにか逮捕されていて拍子抜けです。というかこの監督は一体何を表現したかったんでしょう?とにかく散漫し過ぎです。<P> 他にも、不満はたくさんあります。音楽で無理矢理緊迫感を出させているが全く緊張感無し。ハリウッド映画じゃあるまいし、ドイツ人やロシア人に英語を喋らせる必要があったのか。海外進出でも目論んでたんでしょうか?今時あれはないだろというちゃっちいCGは何とかならなかったのか。そして最後には脱力させてくれました。エンディングがジョン・レノンの「イマジン」。ピース!って感じですか?鳥肌もののセンスです。個人的には、全く無意味な存在だった小雪の美しさに僅かに慰められました。

題名からの予想で、ゾルゲの諜報活動に重点がおかれていると思ったのですが、さまざまな人間の思惑だけが描かれている映画でした。最も時間をかけるべきところには時間を割かないで(例えば独ソ戦において、ゾルゲの取った諜報活動など。)どーでもいい部分には怖いくらいに時間をかけすぎている感じがします。ゾルゲを本当に中心に描いた映画にすれば、こんなにいい題材はなかったはずなのに。いろんなことを散漫に描きすぎて政治的系部分というのがちっともまとまってないです。おそらくこれを見る人たちはケビン・コスナーの「13デイズみたいな政治スリラーを想像するかもしれませんが(かく言う私もそうでした。)そうだとかなり期待を裏切られます。緊張感は微塵もありませんでした。イアン・グレンはいい俳優なのに・・・。それと映画をかなり見て、目が肥えている人はCGのお粗末さに耐えられるかどうか。音楽の使い方にしてもある国の国旗がでるたびに国の国歌が流れるというのはどうでしょう。なんだか題材がもったいない映画でした。

私もこの映画に合格点をつける事はできませんでした。<BR>僕は映画を頻繁に見ないので,映像が陳腐だとかストーリーに起承転結が無いだとか,そういう軸を重視しません。<BR>私が納得できなかったのは,この作品の幼稚な歴史観でした。<P>この映画の主張は「ゾルゲは挫折したが,平和を願う彼の気持ちは正しかった」というものでしょう。最後にベルリンの壁の崩壊シーンがあり,イマジンが流れたのですから。おそらく篠田さんの表現したい事は,「冷戦崩壊によってゾルゲの願いは果たされた,かに見えたが,引き続きテロ撲滅戦争もしくは大量破壊兵器を持とうとする国の撲滅戦争が始まった。何故,またやるのだ。」というものでしょう。素朴な戦争反対論なんです。<P>テロは一般市民が無差別に殺されますが,戦争ではお互い自分が正しいと信じるプロが同意して,犠牲を最小限に抑えながら,フェアに殺しあいます。テロより戦争は全然マシである。従ってテロ撲滅のために戦争を手段として用いる事は正当である。と、アメリカは主張していて、日本も承認したわけなんですね。こういった世界の秩序を生み出す合理性について監督には学んで頂ければと思いますね。<BR>素朴な戦争反対論からでは、正しい歴史観は生まれません。<BR>よろしくお願い致します。

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スパイ・ゾルゲ&nbsp;&nbsp;&nbsp;第二次大戦下の日本で、特高警察に逮捕されたソ連のスパイ、リヒャルト・ゾルゲ(イギリスの舞台俳優、イアン・グレン)。彼の知られざる平和への思いと、彼と共にスパイ活動に殉じた日本人ジャーナリスト尾崎秀実(本木雅弘)、彼らを支える女たち、スパイに翻弄される日本の中枢の男たちの姿を描く歴史大作。本木雅弘はじめ、椎名桔平、上川隆也、葉月里緒菜、小雪らフレッシュな役者陣が映画を彩っている。<br> &nbsp;&nbsp;&nbsp;軍部や政府の機密情報がモスクワに筒抜けになっていた「ゾルゲ事件」は、第二次大戦下の日本を揺るがせた大事件。この事件を軸に、ゾルゲを巡る恋やゾルゲとともに逮捕された尾崎の夫婦愛、彼らを落とそうとする特高警察や政治家たちの焦燥など、たくさんのエピソードを詰め込んだ本作。欲張り過ぎのきらいはあるが、複雑な人間関係をわかりやすく見せているので、昭和史を学ぶつもりで見るといいかもしれない。でもゾルゲをちょっと美化しすぎ?(茂木直美)
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