| バスター・キートン短篇全集 1917-1923
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サイレント映画三大喜劇王と呼ばれたバスター・キートン(残りはチャップリンとロイドですよ)の、1917年から1923年の短編作品のうち、現存する全32本を収めた短編集(残り1本「デブ君の勇姿」のみ現在、見つかっていない)。<P>初出演作品『おかしな肉屋』や監督・主演第1作『文化生活一週間』などが含まれており、キートンがはじめての人にもオススメですが、何と云ってもこれまで幻といわれていた『医者』『コック』が初DVD化されていたり、『アウトウエスト』『ハード・ラック』では欠損していたシーンが追加されていたり(『ハード・ラック』はラストシーンを含む5分ものフィルムが追加)と、今回のDVDで初めて観ることができるようになった作品も多く、非常に価値が高いと思います。<P>また、個人所蔵のフィ!ルムなど、世界中に現存するフィルムを集め、最も状態の良いものを元に、スピードの調整、シーン毎に良好な素材を使っての再構成、傷の除去や画質改善を行っている点もポイント。<P>初期のファッティことロスコー・アーバックルとの作品から、自ら監督・主演を始めた頃の作品、そして初長編「恋愛三代記」を撮った頃までの短編が収められています。独自のポーカーフェイスから「笑わない喜劇王」と呼ばれるキートンですが、まだそのスタイルを確立していない頃の、爆笑している姿が観れたり、白黒の画面ではなく、黄色などの擬似カラーの染調色版の作品も観れます。また、解説ドキュメンタリーも含まれており、興味深いです。<P>等と難しいことを言うまでもなく、スラップスティックな笑いに溢れるキートンの演技を十分堪能できるDVD-BOXだと思います。
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