何て、美しく哀しい映画なんだろう。<P>小説家の男は白い部屋で愛するヌードモデルの女を待つ。女は他の男との愛に苦しみ、小説家の男に逢うことでバランスをとる。<P>人を思う切なさ、思うが故の強さと脆さが感じられる。大胆な絡みのシーンもあるが、愛する人と体を重ねることの幸福感と、一つになりきれない孤独感がよく伝わってくる。体はぴったりくっついて隙間はないのに、心が遠く離れてるなんて、あまりにも哀しい。溺れているのをお互いにわかっていながら、そこから抜け出せないというのも、情愛だからこそ、と思う。(ドロドロして感じないのは、あの生活臭のしない白い部屋が背景だからか?とにかく映像が、美しい。)<BR>物語は以外な方向に展開するが、最後のドアのベルが鳴るところで、ふとこちら側に呼び戻される、というか、なぜかホッとした気分になるのだけれど、いろいろな解釈がとれると思う。<P>最初はかなり激しく大胆なシーンにドキドキし(とにかく二人とも体が綺麗。筋肉のスジとか、曲線とかそういうとこも)、疲れれば、マッサージしてくれたり、おなかすいたらパスタ作ってくれる坂口憲二似の小説家の彼に、こういう彼氏が欲しい!と、気楽に観ていたら、次第に切なく、哀しく、心にグーッと来てしまった。<P>原作の題名は「体」とのこと、観る度にいろいろな発見のある作品になりそう。レビューを参考に購入してみたが、当たり。☆6コか7コあってもいい。
このDVDはカスタマーレビューを読んで「観てみよう!」という気になりました。ほとんど2人の会話でストーリーが進んでいくけれど、会話より2人の動作・表情で心情が表現されていて、それがストーリーをより深みのあるものにしているように感じました。大胆なシーンが多いけれど嫌らしさは一つも感じることはなく、逆にその仕草、指の動きなどから「愛している」という言葉が溢れてくる映画です。言葉よりも心に伝わってきますね。言葉よりも大切な物というものを教わったような気がします。
これまで純粋に女性を愛したことがないのではないかという主人公が、他の男性を純粋に愛するが相手に都合よく扱われている女性と同居し、体をあわせることで通じ合おうとするが・・・。20代後半から30代の男性が見るとなかなか胸に来る思いとその悲しさが伝わる作品です。ただし、恋人と見るのは本当に仲良くなってからがよいかもしれません。なかなかお勧めです。