| アレクセイと泉
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誤解を恐れずに言えば、このドキュメンタリー映画には、ただの田舎のありふれた日常しか映しておりません。<P> 仕事が終わったお祝いを口実に雪の上でウォッカを飲むおじいさんたちと、それを「こんなのお祝いをするほどの仕事じゃないわよ」と一蹴するおばあちゃんなど、楽しい光景が続きます。しかし画面に映らない物が、私たちにそれが奇跡であることを知らしめます。<P> それは高濃度の放射能汚染です。<P> その村は科学者に住んではいけない場所とされ、実際に多くの人間は移住しました。そんな場所に55人のお年寄りが残り、一人の青年アレクセイが共に生き、生活を続けていまるのです。<P> その生活を祝福するかのように、泉だけは全く放射能に汚染されていません。泉と共に汚染された森の中で、自然な暮らしをする。ささやかで美しく、奇跡としか言えない日常です。<P> 坂本龍一氏をして「僕の音楽は不要だった」と言わしめた、この旧ソ連の大自然。<P> ありとあらゆる他の映画よりも、この作品を推奨します。
今嫌な事を抱えてます。DVDが手元に届いたらアレクセイに疲れた心を癒してもらいます。村は深刻な事態だけど、放射能が検出されなくなったらあの村に住みたいと思う人もいるんじゃないかなぁ。魅力的な村だと思います。ただ、登場した人達の体が心配です。元気に暮らしてるのかなぁ。
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