それまでの、フレッド・アステアやジーン・ケリー主演のミュージカル映画とは一線を画す、今更何の説明の必要もない現代ミュージカル映画の魁にして最高傑作。<P>「ロミオとジュリエット」を現代の(と言っても既に40年以上前だが)ニューヨークに置き換えた筋書きも、時や場所を超越した普遍性を持っている。そして、全編を彩るバーンスタインのスコアは、、クラシックとジャズの完璧な融合。<P>惜しむらくは、主演の2人(特にリチャード・ベイマー)に弱冠カリスマ性が欠けていることだが、彼らをサポートする脇役陣がそれを補って尚余りある。そして、その後ナタリー・ウッドが43才の若さで突然事故死したという衝撃的な事実が、この作品をより掛け替えのないものにしている。<P>この作品なくして、!その後のミュージカル映画はあり得なかったと言っても過言ではない。
ニューヨークの下町 対立するイタリア系とプエルトリコ系の不良少年グループ。その中で偶然知り合い恋に落ちるマリアとトニーそして悲しい結末に。「ロミオとジュリエット」をモチーフにした作品です。<BR>音楽は、かの有名な指揮者「故レナード・バンスタイン」でお馴染みの名曲「トゥナイト・アメリカ・クールボーイなど」がいっぱいです。<P>ダンスも迫力があり40年経った今も古さを感じさせずその後のミュージカルに多大な影響を与えミュージカルの革命と言える作品です。<BR>アカデミー助演男優賞をとったジョージ・チャキリスがカッコイイです。
この作品を語る上で欠かせない要素の一つが音楽です。レナード・バーンスタインの書いた音は、前半決闘シーン直前の"Tonight"に見られる対位法(異なる旋律が並行して進む)やたびたび不安にさせる現代的な不協和音の響きなどクラシックなテクニックを駆使しつつも、少しも堅苦しく聞えない。本格的な音楽でありながら、ポピュラーにわかりやすく耳に入る魅力的な旋律を見事に実現させています。<BR> また、映像も凝っています。冒頭のショットからエンディング(クレジット)に至るまで、細かいところにも、観る人を引きつけるような配慮がを感じます。特に最後の最後(end)は、初めて見たときに、えっ?意外性を感じつつも、うまい!と、感心してしまいました。<P> この映画は、ダンスに注目されがち!ですが、音楽・美術などアートな面に注目すると、またひと味違ったウェストサイドが見えてきます。<BR> ダンスやストーリーについては、他のレビューアーにお任せします。