十二国記風の万里黎明の空第1巻 :

十二国記風の万里黎明の空第1巻

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十二国記風の万里黎明の空第1巻 :

神話的ファンタジーとして世代を越えて絶大な人気を誇る一二国記シリーズ、特にこの巻は「月の影～」にて露わとなったファンタジーとしての十二国にまつわる特異な世界観（王と麒麟・妖魔と民等の関係性や風習）と、その世界に翻弄されながら自己性に目覚める一人の少女（陽子）を基軸とした物語「これまでの十二国」と、「これからの十二国」として、その世界をタタキ台としてその上に連綿と流れゆく三人の少女達の物語、その中継点である『書簡』をはじめ、『風の万里　黎明の空』の二話が詰まった充実したDVDとなっております。　ファンタジーとしての側面が物語全体に強い意味を持っていた「月の影」の章を発展させ、より人間の内面－嫉妬と羨望、嗜虐と厚遇、欲望と裏切りといった私達の日常生活に!関連のある人間本性的なキーワードを前面に押し出した「風の万里　黎明の空」。この物語の魅力は「月の影」で押し広げられた十二国という世界の中で翻弄される三人の少女と関わりを持つ人達との温度差、それぞれがその役目と宿命、或いは思い込みを探りながら歩む道、それらが渾然一体となる宿命が織りなす人間模様がリアリティを持って活き活きと語られているところにあります。　地上波放送でこの章よりファンになった方でも充分見応えのある作品ですが、前述の「月の影」章とあわせてご覧になって頂くとこの物語を深く知る上で役立つ予備知識となるばかりでなく、本編の主人公として登場する少女の一人として重要な位置にある景王－中島陽子の素性と本編への関係性も明瞭となるはずです、勿論「月の影」!も素晴らしい物語です。この機会に揃えられては？

僕は、講談社文庫の方で、この「十二国記」であったんですが、この挿絵が、凄くいいと思いませんでしたか？。偉大なる王とその仲間って感じで、すげーイメージ湧きますよね。服装もすごくかっこいいし。中国系ファンタジーのデザインんよい服装って、あまりみないんですよね。

第２２話「書簡」は、旧交を温めあう陽子と楽俊のお話。 置かれた立場は違うけれども、一国の王という立場に立ち、なれないながらもそれをこなそうとする陽子。 かたや、半獣というだけで不当な扱いを受けつつも、「文帳」とあざなを付けられるほど勉強にいそしむ楽俊。 はたから見ると、どちらとも「孤軍奮闘」という言葉がぴったりするように感じる。しかし、お互いが送る「書簡」には、その苦労が語られることはない。 お互いの苦労が手にとるようにわかるにもかかわらず、愚痴をこぼさないのは、 その苦労を跳ね返すようにがんばるお互いの姿も見えているから。 愚痴をこぼしあい、慰めあうのは簡単だが、必死にがんばるお互いを支えにして二人は今日も努力する。切ないほど厚い友情に!えられながらがんばる陽子と楽俊。 とてもうらやましくもほほえましいお話だと思う。そして、第２３話からは、新章「風の万里　黎明の空」 それぞれ立場も生い立ちも違う３人の少女が出会う、後の慶の歴史に残る事変の発端のお話。 このアニメ版で面白いのは、この話でやっと語られるキャラクターが、実は顔見せ程度に、以前の章に登場していた。それを見つけるのも楽しいと思う。 再び、最初はつらい話から入るので、キャラクターに入れ込む人は、 少々めげそうになるかもしれないが、最後まで見ることをお勧めする。 なぜなら十二国記のお話では、この章が私にとって最も好きなお話だから。

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ライトノベルとして発表されながらも、そのあまりの面白さから、世代を超えた読者に愛されている小野不由美の中華風異世界ファンタジー「十二国記」シリーズ。本作は「月の影　影の海」「風の海　迷宮の岸」に続いての、TVアニメ版第三部（原作では間にもう一作あっての第四作目）。    蓬莱＝日本から流され、才国の女仙のもとでつらい日々を送る鈴。圧制を行った父王が謀反により殺され、市井で生きる祥瓊。そして、鈴と同様に蓬莱からたどりつき、この世界の仕組みもよくわからないままに景国の王となった陽子。    自らの立場に惑う少女3人が、景国の内乱を通じ、やがて人として1人で立つ姿を描く。演出の派手さはないものの、練り込まれた世界設定と、観る者を勇気づける物語が丁寧に描写され、圧倒される。（田中元）