「秋刀魚の味」を見て、げらげら笑いました。ゴルフのクラブが欲しいが、しっかり者の岡田茉莉子奥さんににべもなく「だめよ」といわれ、諦めきれずにクラブをなで回す佐田啓二。貧しいけれどそれが惨めでなかった頃の日本を思い出しました。抑揚のないぶつけ合うような台詞回しが、情緒過剰にならず適度なユーモアをもたらしていると思いました。しかし、ネガの保存が悪いのか、カラーの色調が時々変わるし、ビルの町並みがまるでセットのように薄っぺらなのは不思議です。日本映画屈指の名匠の作品にしては画像の状態が不満で、減点しました。
初めてネット通販で購入した品が、このBOXセット。<BR>まず、最初に取り出したのが、「秋刀魚の味」。すごい!その画面の美しさに言葉が出ないほど。部屋の襖、カーテンの柄まで、その質感さえも生々しく再生されていたのには、本当に感動してしまいました。<BR>岩下志麻の何と美しいことか!<BR>そして、「東京物語」を再生。こちらは、ネガ原版の状態のせいか、<P>期待したほどの画質ではなかったが、しかし、十分満足。<BR>豪華布ケースと特性ブックレット、そして特典ディスクも立派。申し分なしのセットでした。
高価で躊躇しましたが、思い切って第1集を買いました。特に戦後のカラー作品は見ごたえがありますね。せめて、戦後のカラー作品と東京物語くらいは、多くのファンのためにバラ売りして欲しい。寅さんはバラ売りが基本となっているのに、同じ松竹で小津がボックス売りしかやらないのは解せない感じです。NHKのBSでも放映が始まりましたので、DVDレコーダーで録画し楽しんでいます。DVDは日本語字幕が出るし、DVDソフトも放送も両方価値があります。小津生誕100年記念で小津が見直されてうれしい限りです。