緻密な世界観と魅力的なキャラクターが織りなす神話的ファンタジー、本品には十二国記の第二編「風の海 迷宮の岸」前三章が収録されております。前編「月の影 影の海」で描かれていた、天により十二国それぞれに奉じられた王と麒麟-生まれながらの厚遇と背負うべき重責-女怪と指令-それぞれの関係性を「戴」国の麒麟である泰麒の数奇な運命を軸として鮮明に描かれております。<P> 仮初めの世界-日本で、周囲との疎外感から自己に没した一人の少年-高里要の現況と、彼の忘れ去られた十二国での記憶の断片-懐かしく、暖かく、慈愛に満ちた過去の原体験-並行して進む二つの世界が「光」と「影」のようなコントラストを放ち、物語に強い印象と奥行きを与えている。<P> しかし、何と言ってもこの編の魅力は胎果として本来あるべき場所へといざなわれた「泰麒」の姿で、あまりに純粋で穏やかな性格と極めて愛くしいキャラクターは、十二国記の中でも際立っていると言えます。無愛想で言葉足らずの景麒がその人柄に触れ、己の至らなさに気付かされるシーンは観ているこちらも心温まる程です。<P> 刺激を追究したアニメが多い中、本当に癒される作品です、見終わった後、自分がちょっとだけ豊かになったような気さえしますよ。<P> そして、多くの人がこう思ったはずです。「ああ、泰麒のような弟(息子)が傍らにいたら!」
小説がアニメ化されたり映画化されたりすると小説を先に読んでいる人は小説のイメージが映画とシンクロしなくてがっかりというパターンが多々ある(私だけかな??)イメージどのですがこの作品は100%おりでした、いや120%といっても過言ではないはず・・・(笑)とにかく先に小説を読んでいる人が見ても満足のいける作品だと思います。買いですよ(笑)
原作小説が未読なら、アニメも第一期はさしておもしろいと思わなかったのだが、オタクの女子中高生ならぬ男性の私でもここでのショタコン描写には心底まいった。健気に男の子が頑張るとはこんなに萌え悶えるものなのか。<P>ああ、食べてしまいたい。