黒澤の映画はほぼ全部見ていますが、この映画には肌で感じるビリビリしたものを感じませんでした。もちろん素晴らしい面もありますが、それはテクニック上のものであって、感激感じゃありません。また素晴らしい面があるのと同じ位、つまらない面、?の面があります。みなさんのレヴューや他のレビューを見ていると、2回みたら、年を取ってからもう1回見たら、素晴らしかったという意見がありますが、黒澤は’つかみ’にこだわった人です。それは本位じゃないのではありませんか?また信長はともかく、家康はどうなんでしょう?彼はその後、黒澤のサポートをしているようですが、少なくともあの映画の中では学芸会のようでした。
最後のシーン、人や馬の屍が延々と映る。これは最新兵器の威力により、何もかも皆殺しになってしまう戦争の悲惨さ、恐ろしさを直接的に伝える。最新兵器の威力により、個としての人間の物語もすべて破壊される恐ろしさがこの映画にはある。「乱」「八月の狂詩曲」ではより直接的に反戦を訴えた黒澤明だが、このような間接的表現の方が、より心に訴えるものが大きい。黒澤明、最後の最後の大傑作。
とてもいいと思います。映画作製中のトラブルなど、問題がなければ・・・と思うのもあります。 演技の仕方に少し過剰なところはあるものの、撮り方はやはりすばらしいです。