普段全くアニメを見ません。たまたま地上波で放映中の本作に出会い、<BR>心酔し、全作を揃えるに至りました。そのきっかけとなった第７話が<BR>収録されています<P>　悪しき海客としての烙印を押され、自らが積み上げてきた信条の脆弱さ、<BR>生き方すら失いかけていた陽子が、己の意思に忠実で曇りのない半獣の<P>容姿を持つ楽俊を通じて人を信じること、そして人が自分を裏切ること<BR>とは本質的に無関係であり、他人に対しての優しさや奉仕に見返りが無く、<BR>褒め称えられずとも潔しとする自己本性に目覚めるという、現代人にも<BR>相通ずるイディオムを鋭く描写しています<P>　現代社会とは懸け離れた志向性を持つ物語であるにも関わらず、これ程<P>現代人が凡庸として認識することの無かった基本的な「施し!対価」構造<BR>を根本から洗い直す名シーンはありません<P>　ビジネスに於ける離反や猜疑は茶飯事であり、自覚している事柄である<BR>が故、前述のシーンは余りにも骨身に滲み、暫く忘我となりました<P>　そして何より、この物語を通じて改めて自分の於かれた状況を理解する<P>と共に、自分自身が身勝手に描いていた他人に対する「施しの対価」を<BR>見つめ直す事が出来ました。この作品に巡り会えた事、誠に幸いです<P>　大袈裟なことは何一つ述べてません。とにかく是非ご覧下さい

	&nbsp;&nbsp;&nbsp;いわゆるライトノベル（ヤングアダルト系小説）として発表されつつも、その面白さから世代を超えた読者層がついた小野不由美の大河ファンタジー「十二国記」シリーズ。<br> &nbsp;&nbsp;&nbsp;平凡な女子高生・中嶋陽子。彼女の前にある日ケイキと名乗る青年が現れ、見知らぬ異世界へと連れて行かれる。そこには妖魔と呼ばれる奇怪な生物が跋扈（ばっこ）し、陽子は妖魔に襲われるハメに。なぜ自分はここへ連れてこられたのか、ここはいったいどこなのか、陽子は生き延びるために見知らぬ世界で生活することとなる。原作ファンにも絶賛を持って迎えられた傑作。（田中　元）