愛しの君にもう一度逢うために、走り続ける千代子。<BR>千代子へのインタビューはやがて、女優・千代子が演じた映画の物語と渾然一体として、恋の物語が語られ始める、、、。<P>ストーリーは、インタビューに応えて千代子が女優としての半生を語る、という形式で進行します。基本は、好きな人に会いたいのに会えない、という恋の話の王道です。しかし語られる物語は、それが千代子の演じた映画の中の話なのか、それとも千代子の経験した過去なのか、それともインタビューを行っている現実なのか。現実と非現実が幾重にも重なり合い、それがこの作品の独特なテンポを生んでいるのだと思います。<P>めまぐるしい場面転換に一寸とまどうことがあるのと、現実と物語をつなぐために登場するインタビュアーがちょっと余計かな?と思うので星-1。しかし大正から昭和の雰囲気が好きなのと、美しいストーリーをまとめている技量、丁寧な絵柄に星4つ。<P>少女時代の千代子の一途さ。大人になった千代子がそれでも彼は生きていると信じて、信じたくて忘れられない様。そして老千代子のすべてを悟ったような儚さ。<BR>決して万人向けの内容とは思えませんが、好きな人には忘れられない一本となるのではないでしょうか。<P>ああ、恋する乙女は幾つになっても可愛いなあ、と思う作品でした。
私が書きたいのは登場人物の魅力。ストーリー自体は非常にシンプルだが、登場するキャラクターそのものが魅力的なおかげで、十分楽しめる。そして平沢進の壮大でドラマチックな音楽が、登場するキャラクターのやさしさ、人間臭さに触れ、心地よく、いつまでもこの世界に浸っていたいと思わせてくれるだろう。
今までこんな形式の作品を見たことがなかったので、すんなり<BR>入り込めるような感じの作品ではなかったけど見ている内に<BR>違和感なんてぶっ飛んでいきました。<BR>一人の女優の名も知らぬ男への狂気とも言える恋(愛かな)<BR>ラストのセリフはまさに女優!と思わせるようなものでした。<BR>昨日までこの作品の存在すら知らなかったのですが買ってよかった。