ふたりの男女は赤い「糸」ではなく、「ひも」でつながれている。<BR>ひとりが坂を転げ落ちればもうひとりも落ちてしまう。<BR>人を愛するということの決意を求める映画。<BR>そして季節。<BR>ふたりが歩く季節は春夏秋冬だけでなく<BR>その移り変わる過程が丁寧に描かれている。
パッケージに引かれてこの映画を観たんですが、<BR>ん~・・・どうなんだろうな。私にはこれを理解する感性が<BR>ないだけなのだろうか・・・。嫌いではないんですが、<BR>また観たいなと思わせるような作品ではないです。<P>というのも私の場合感情移入が上手く出来きませんでした。<BR>日本の四季を織り交ぜて、男女の切ない愛を文楽をモチーフとして<P>描く。これがテーマだと思うんですが、映画を映画を観ていて<BR>北野監督が伝えたいというものはなんとなくわかります。<BR>だけど、このストーリーは一体何に向かって突き進んでいるのか?<BR>ゴールは何なのか?それが少しでも予想できれば楽しめたと<BR>思うんですが、それがわからず多少イライラしたところもあります。<P>簡単に言えばまとまりがなく、わかりずらいといった感じです。<P>監督が伝えようとしていることがなんとなくわかるだけに、<BR>それを観客に上手く伝え、ストーリーに釘付けにして最初から<BR>最後まで映画を楽しませる技が足りないような気もします。<BR>それが残念・・・。
幾つかの愛の形。 <BR>愛の持つ重力と滅亡。 <BR>愛と狂気の狭間。愛の究極は狂気か? <BR>絡みつく過去に囚われた宿命。 <P>誰か、助けてほしい。でもきっと、この愛の形には救いはないのかもしれない。ひたすら魂を静めるために、ただ歩きつづけるしか。それは逃亡と治癒のため、また過去への回帰のためのものであろう。<P>自分の思いや過去に囚われた人たちは、その思いのゆえに、自らを滅ぼすことになってしまう。愛と滅亡との境界線には何があるのか。 <P>その行方にあるのは絶望ではなく、救いなのか。だとすれば、救いははどういった愛の形の可能性を提示しているのか。 <P>------------------------------------------------- <P>菅野美穂の演技は素晴らしい出来だ。彼女から無言の慟哭を感じさせる点において。それはオーディエンスの心に染み入る。 <P>印象に残るのは、力のある映像表現。 <BR>表現方法としては、まだ荒削りな部分もあるのは否定できない。 <BR>しかし、十分に高い評価が出来るものではないか、と感じた。 <P>この種の映画の特徴でもあるが、評価は割れるタイプの映画であるので、好き嫌いがはっきりする可能性があることを最後に付け加えておく。