ポワロとミス・マープルの違いは、ポワロには行動を共にするヘイスティングスやジャップ警部がいるけれど、ミス・マープルは主に一人で推理するという点です。本を読んでいたときは気づかなかったのですが、映像で見るとその点がミス・マープル版の楽しさに思えます。<P>また、生粋のイギリス人であるミス・マープルは推理のかたわら、見ている私たちに「古きよきヴィクトリア時代」の思い出をさらりと披露し、英国への憧れをかきたててくれる。ツイードのスーツにレース付いたのブラウス、小さめの帽子とバッグなど、アンティークな着こなしが素敵です。<P>「牧師館の殺人」に再現されたセントメアリミード村は映像ならではの醍醐味。彼女の参加している村の婦人会の様子も楽しい。<BR>推理のポイントは、この村の井戸端会議や小耳に挟んだ他人の会話。小さな青い目にこっそり好奇心をたたえるジョージ・ヒクソンの演技はこの老婦人探偵にぴったりと重なります。<P>ベルギー人探偵とイギリス老婦人探偵を書き分けるアガサ・クリスティーの才能と、ここまで上質のドラマ化を果たしたＢＢＣに大感謝です。大出費に見合う上出来のＤＶＤ－ＢＯＸでした(^-^)。
昔民放で放送していましたが、もう一度じっくり見てみたくなって<BR>購入しました。<BR>作品は、魔術の殺人以外は全部面白かったのでほぼ満足です。<BR>オープニングの音楽も気に入っています。<BR>ただし、日本語吹き替え版が入っていないので、目が疲れました。
英国ＢＢＣ制作のミスマープルシリーズ待望のＤＶＤ化です。<BR>ＢＢＣではマープルもの長編１２作品全てをジョーン・ヒクソン主演で映像化しました。残念ながら『ポケットにライ麦を』はＢＢＣ側の版権切れのため廃盤となり、ここには収録されていません。<P>また、ポワロＤＶＤシリーズではＨＮＫ吹き替え版が収録されていますが、マープルシリーズでは故・山岡久乃さんの素晴らしい吹き替えは収録されていません。（個人的にとても残念です）<BR>しかしながら、画像劣化の少ないＤＶＤシリーズが発売されたのは良いことだと思います。<P>地上波での放送時には一部カットされた部分も収録されていますし、例えば『パディントン発４時５０分』などは本国での放送フォーマット（前編・後編）での収録ですので!０分ほどにまとめられた作品を見慣れた方には新鮮でしょう。（内容も微妙に異なっており、例えば同作品ではルーシーがキッチンの整頓をするシーンなどは入っていませんでした。何故？…）<BR>『カリブ海の秘密』、『三幕の殺人』はヘレン・ヘイズ、『クリスタル殺人事件（鏡は横にひび割れて）』はアンジェラ・ランズベリーでも映像化されていますが、英国らしさでは本作品が一番でしょう。<P>放送を録画してライブラリーにされた方も一見の価値がある作品ですので、ＢＯＸはちょっと、という方もお好きな作品から買い揃えられてはいかがでしょう？（収納用紙製ＢＯＸ以外は通常販売分と殆ど同じです。）
