パニックムービーであるけれど、それ以上に男たちのドラマが熱い。なにかが忍び寄るシーンには必ず流れるジョン・ウイリアムズの楽曲も何回聞いても素晴らしい。<BR>原作にはあった ブロディ署長と妻、そしてフーバーの三角関係(というか妻側の心理描写部分)が 映画版では抜け落ちているのが気になっていたのですが、NG集にその描写があってびっくり。
ロバート・ショウが、夜、船上で昔話や夢を語るシーン好きです。スピルバーグは、こんなシーンがいいですよね・・・<BR>音楽も最高ですし・・・恐怖が近づくテーマとしては、ホント音楽が近づいてきます。
この映画への賛辞はもう出尽くしているだろう。とにかく、脚本・演出・音楽、映画としての完成度がこれ以上のデキはそうない。”サメは怖い”我々にその意識の原型を植え付けた記念碑的な作品。未体験の方はぜひ。絶対損はありません。この映画で最も好きな部分を。一つは主人公三人のアンサンブル。オルカ号の中で酒に酔っての絡みのシーンで、立場や考え方を超えて和解してゆくところが大好き。オヤジ達が子供のように武勇伝を語るところは本当に可愛いし、クイントのモノローグは深く心に残る。二つは、サメ狩を買って出たクイント役のロバート・ショーの演技はいい意味で最高に下種でパワフル。俳優としてキャリア絶好調の時期になくなられてしまったけれど、本当に残念だ。