| 東京ゴミ女
:
劇中ではゴミをわざわざ拾いコレクションにしているが、そこまででなくともみんな捨てられない物ってあるんじゃないのかな、と思いました。<BR>好きな人の物を何か欲しいと思った時、「欲しい」と言えれば良いのですが、言えない。<BR>貰ったガムを大切に取っておいたり、こっそり持ってる物って意外に多い気がします。
喫茶店でウェイトレスをしているみゆき(中村麻美)は、同じマンションに住む男(鈴木一真)に片想いをしている。みゆきはその男のすべてを知ろうとして、彼が捨てたゴミを集めて生活を想像し、同じ銘柄のたばこを吸い、同じシャンプーを使い、バーチャルな恋人として生きているのだ。ゴミの中から、履歴書が見つかり、みゆきは男の名前を知る。みゆきが思い続けたいた男の名はヨシノリ。バンドマンの彼は、いろんな女の子とつきあっていることもゴミから知らされる。そんなある日、みゆきはついにヨシノリと出会うことができたのだが……。<P> ゴミは生活を投影するものであることがよくわかり、それを生き甲斐にしている主人公のどこか満たされない、けだるい雰囲気が画面を通して感じられる、上質の!恋愛ドラマがここにある。この作品が映画初出演となった柴咲コウや、国営放送のナレーションで有名になった田口トモロヲなど、脇を固める俳優陣も豪華だけれど大きな主張をせずにキラリと光る。<P> 最後の終わり方がありきたりな感はあるが、もう一度見たくなるいい映画だといえる。
|