コナンの映画というと、あの平次でさえも「世紀末の魔術師」ではコナン君に「おまえはここで待ってろ!」と言われてしまうほど(笑)コナン君の独走態勢なのですが、これは友情と協力で少年探偵団が大活躍する、心に熱いものの残る痛快作です。いろんなところに伏線が張ってあって、TV放映時に「カットできる部分がない」とこだま監督に言わせたほどどの場面も重要で、見逃せません。<P>このころは視聴者の「灰原は敵か、味方か」の気持ちが頂点のころだったのですが、人間というのは相手を疑えばそれなりに疑わしく見えるものだという心理をうまく利用して表現されていると思いました。真実を知ると本当に胸が痛みます。<P>爆発が始まって以降の後半は「時計じかけの摩天楼」を彷彿させる手に汗握る展開で、消防士の活躍も光ります。クライマックスでは、いなくていい人なんて誰一人いないんだ、一人一人がみんなそれぞれ重要な役目を担っているんだということを、あの小さな少年探偵団が身をもって示してくれ、もう感動して涙が出ます。観賞後はとてもすがすがしくて、アクションも申し分なく、何度でも繰り返し見たくなる、コナンのなかではイチおしの作品です。
現代ハイテク社会の象徴・超高層ビルに渦巻く人々の思い、そして巻き起こる殺人事件、爆破事件!<BR>そこには黒の組織ジンとウォッカの陰が!灰原は組織に寝返ったのか?!<BR>超高層階で迫り来る炎から逃げ場を失ったコナンと蘭、そして少年探偵団の運命は?!<BR>その時灰原の取った決断とは?!<P>時折見せる灰原哀の寂しげな表情は、彼女の悲しい過去と孤独感を感じさせて見る者を切なくさせます。<BR>あと少年探偵団内の恋愛模様はチョと笑えます。(*^^*) フフ<P>最後にエンドロールの様々な角度から見た絶景の富士も見ものです。<BR>自然の雄大さに比べたら人の為すことなんてとても小さいものなんだって、思うはず!
前作「瞳の中の暗殺者」が恋愛色の強い“二時間サスペンス”だったのに対し、今作はぐっとアクション性の強まった痛快作。少年探偵団もお飾りではなく、最初から最後まで活躍していて、今までよりも子どもの視聴者が楽しめる作りになっている。見せ場も謎解き、アクションと何箇所かに分かれて用意されており、序盤は「伏線仕込み中」といった感じでややもたつくが、中盤に入ってからは息つく間もなく観る者を釘付けにする。が、三人もの人間を巻き込んだ連続殺人にしては、犯人の動機やキャラ設定に浅薄さを感じざるを得なかった。ラストの脱出劇も現実にはとても不可能だろうけれど、観ていて感じる爽快感は並大抵のものではなかったので、そのシーンだけでもお薦めの意味をこめて星五つ。