紅の豚 紅の豚
 
 
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紅の豚 :

戦争で辛い過去を体験し、何にも組みすることなく生きる強い人間像が描かれていると思います。<BR>ポルコが時折見せる陰に気づく少女や、ポルコをずっと見守り続けてきた女性、恋敵?たちなど、魅力溢れるキャラクターが、さらに物語をステキにしてくれます。<BR>とことんクールに見せて、しかし内面はとってもシャイな、宮崎監督らしい作品ではないでしょうか。

飛んでみたい美しい大空。虚無観を超えたところにあるダンディズム。働く女達の笑い声。刻まれた時間を抱き、楽しみながら生きる荒々しい空賊達。自分の尽くせる事を尽くしているだけで他には何も無いのだけど、飯を食べ、酒を飲み、美しい女に恋し、一匹だけで飛ぶ豚。  ―めちゃくちゃな状況でも「わはは」と笑って生きていく覚悟やエネルギーのようなものが伝わってくる、明るくて美しい映画だと感じました。水しぶきや風や飛行艇のダイナミックな動きや鮮やかな色の連続がとてもきれいな映像と、「さくらんぼの実る季節」「時には昔の話を」「帰らざる日々」のような情熱、熱い想い、懐かしさを感じさせる音楽の組み合わせが絶妙です。<P>宮崎駿監督の、飛行機や空を飛ぶ事に人の感性や情熱がそのまま映し出された時代への愛着のようなものがうかがい知れるのもとても楽しいです。「女の手を借り戦闘艇を作る罪深き私達をお許し下さい」と祈りをささげたピッコロ親父が、すぐその後に「さあっ、もりもり食べてびしばし働こう!!」と言って嬉しそうに笑う場面など、職人が仕事をする事の感動が伝わってくるような場面が幾つかあって胸がわくわくしました。

 これを知らなくては作品を楽しめないとかいうつもりは毛頭ないのですが、他の方のレビューの中に欠けている部分があると思うのでそのことについて、ひとこと付け足させて下さい。<P> 宮崎駿監督がこの映画完成後に「個人的な映画を作ってしまった」といっていたことの意味をつい最近まで僕は誤解していたかもしれません。飛行艇好きの趣味を爆発させて道楽で作ってしまったという意味だと思ってました(おそらく今もそういう意味にとる人は多いと思います)。もちろん、そういう意味も大いにあるのでしょうが、インタビューなどを読んでみると、それだけでは全然ないらしいことがわかります。ジーナが歌う"さくらんぼの実る頃"という歌の背景、ポルコの飛行艇の色が赤いこと、監督本人を思わせる年が主人公のこと、そして「団塊世代あたりの大人の人たちに見てほしい」と監督がいっていたことなどが手がかりです。<P> この裏テーマも知ることによって、この映画の違った見方が発見でき、さらに楽しめると思います。

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紅の豚&nbsp;&nbsp;&nbsp;1920年代のイタリア、アドリア海には空賊相手の賞金稼ぎをしている豚がいた。「飛ばねぇ豚はただの豚だ」とのたまう彼の名はポルコ・ロッソ。紅の翼の飛行艇を乗りこなすこの豚の活躍を小気味よく描いた航空活劇である。 <br>&nbsp;『となりのトトロ』などを手がけた宮崎駿監督作品だが、一連の宮崎作品に比べるとカジュアルで軽快な出来に仕上がっているのが特徴。中年男(いや、豚)が主人公というのもめずらしい。歌手の加藤登紀子が主題歌のみならず声優として参加したことでも話題になった。 <br>&nbsp;&nbsp;&nbsp;荒々しくもいとおしい飛行艇乗りたちの姿や、クライマックスの空上の対決シーンなど世代を越えて楽しめることは間違いないが、豚なのに、いや豚だからこそ自由に生きるポルコを見れば、「飛ぶこと」を忘れてしまった大人ほど感じるところは多いかもしれない。(安川正吾)
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