男性の立場からも女性の立場からもどちらから見ても、ここで描かれている恋の形は完璧に理想形であると思う。こんなに劇的な出会いと、短期間でのお互いの恋の成就はおそらく世の中に経験をした人はいないだろう。もしこれが達成されたならどんなに幸せな生活を送ることができるだろうか。でも逆にこの映画は罪な部分も我々庶民に植え付けてしまった。それは普通の街の中でこんな奇跡のような恋物語がもしかしたら起こるのでは?明日のヒロインはもしかしたら私?なんてことを連想させてしまう。これは世の男性にとっては悲劇以外の何者でもない。逆に男性でも同じ事が言えるのかな?もしかしたら酔っ払ったオードリーに合えるかも知れない?と。現実に引き戻される前に男女とももう一度理想の世界で夢を見ましょう。
DVD内のメイキングビデオの中には、オードリーがこの主役を取る時のオーディション風景が入っていたり、監督やその他男優のプロフィールの紹介など、奥深いものがありました。以前からレーザーディスクで同タイトルを持っていたので、比べてみると、映像の修正がしてあるらしく、LDとは違いノイズのほとんどない、非常に高画質な映像に、感動しました。ストーリーとしても、何度見ても飽きない内容で、作品の高さが伺えます
この作品は、ビデオを購入して何度も、何度も観ました。母は昔映画館で観た様で、一緒に鑑賞しながら、何度も溜息をついていたのを覚えています。きっとこの映画にまつわる想い出があったのでしょう。母は亡くなりましたが、「本当に綺麗な二人だった。ローマに行ってみたかったわ。」という言葉が心に残っています。私もこの映画の名所をたどってローマ巡りを、と思いましたが多分無理でしょう。家族でDVDを心待ちにしています。娘にも是非残してあげたい、そんな作品です。