ボクシングのみならず、スポーツの好きな方には大変お薦めな作品です。モハメド・アリが、２２歳で世界ヘビー級王者になった時からホームズとの最後の戦いまでが物語の中心になっています。アリの登場によって、ボクシングのファイトマネーのみならずスポーツ選手のギャラが飛躍的に増えました。スポーツの世界が国境を越えたことを意味しているのでしょう。アリは、兵役拒否によるボクサー資格を剥奪された期間を除いて実に２６年間戦いつづけました。その間、実に３度も世界ヘビー級王者になるという快挙を成し遂げます。アリと同じ時代に彼と戦いチャンピオンとなった凄いライバル達がいます。ジョー・フレイザー、ジョージ・フォアマン、ケン・ノートン、ラリー・ホームズです。アリを含めて５人のチャンピオンの戦いの映像とインタビューが加えられ、”アリの時代”を辿ってゆきます。「ジャブが耳を掠めた時弾丸のようだった。じっとしていると殺されると思った。」といった生の声も興味深く感じました。見終わって、アリの残したものの大きさを感じずにいられませんでした。現役を終えたチャンピオン達のユーモアのある対談が微笑ましくもあります。スポーツ・ファン必見だと思います。