この巻では、主要な人物が登場します。<BR>コナン、盟友ジムシー、美少女ラナ、インダストリア行政局長レプカ(非常に<BR>あくどい男)ラナをさらって、ラナの祖父ラオ博士から太陽エネルギーの<BR>復活をむりやりさせようとする行政局次長モンスリー(美女)<P>後の作品でも勇気ある少年、強く美しい少女、悪役、善と悪との中間にいる美女といった「風の谷のナウシカ」「もののけ姫」まで一貫している人物構成が<BR>「未来少年コナン」で最初に出てきます。<P>見所は第8巻のキスシーン。<BR>手錠をかけられ、海底に沈んだコナン。それを必死に助けようとするラナ。<P>ラナは海面で深呼吸をして、海の底にいるコナンに、口づけで空気をおくります。<P>ファースト・キスが命がけの場面だなんて、さすか宮崎監督です<BR>手に思わず汗を握るシーンの連続です。
もう、愛。これです。<BR>第2話で「守ってやれ」とおじいに言われたラナを必死で助けようとするコナン。<BR>海底に沈み絶体絶命のピンチになったコナンを、ラナもこれまた必死で助けようとします。<BR>こんなヒロインを助けなきゃ男じゃない。<BR>宮崎駿の冒険活劇のルーツ、第3段は「愛」と勇気の物語です。おすすめです。
第7話では、高畑勲が絵コンテを切っている。<BR> 絵コンテとは、映画の演出内容を、画面の構図とともに書き記したもの。いわば映画の設計図である。アニメーション映画ではとくに重視されるもので、宮崎駿の筆になるものは「そのままマンガとして読める」とさえ言われている。<BR> 高畑は、『アルプスの少女ハイジ』『火垂るの墓』などでよく知られた演出家。宮崎とは東映動画時代からの先輩にして盟友である。この時期は、新作シリーズ『赤毛のアン』(1979年1月放送開始)の準備作業に忙しかっただろうが、以後も何度かコンテを切っている。<BR> 第8話では、海底での素晴らしいキスシーンが伝説的だが、それ以外にも名シーンが続出。浜辺でのコナンとラナの会話! 固い固い果実をしぼって一滴のしずくを得ようとするコナンの奮闘! 砂漠を走るコナンの名ゼリフ!<BR>「ラナは軽いなあ。鳥みたいだ!」←このセリフ、実は2回目の登場。