田宮二郎のあの目を見るだけでも、この作品を見る意義がある気がします。<BR>私が最初に見たその目は、放送や原作(田宮二郎の病気や死のあらかたも含めて)を見終わってから、<BR>ある意味ではそれらの全てを語っていた気がしました。<BR>他の役者や脚本や演出さえ吹き飛ばして釘付けにしかねない様は、<BR>異論があるかもしれませんが。<P>外国や日本を問わず、映画や舞台やテレビを問わず、<BR>役者という関わりを通してこれ以上の驚異を伝えるものがあれば、<BR>真摯な意味でぜひ拝見したいと思います。<BR>と、思わせるほどです。
内容は戦後のドラマの最高峰。どなたかも指摘されていたように、映像が原作を超えたものの一つです。<BR>しかし、DVDとしては、たいへん残念な仕様内容でした。<BR>日本語字幕はむろんとして、英語・中国語・韓国語の字幕はつけるべきでした。これではDVDの意味がありません。改訂版を期待しています。
現在の日本の医学部、医療そのものを浮き彫りにしている作品である。教授になるためには、金、根回し、裏工作これは、現代日本全ての社会現象の中で行われている事なのである。浪速大学(大阪大学?)医学部第一外科教授戦を収録したこのBOXは、どろどろとした教授選考の裏側をよく描かれていると思う。手術の執刀シーンなどは、実際の人間を切る寸前まで移すという現在のドラマにないリアリティも持ち合わせている。秀逸な作品である。