コメディに挑戦した松嶋菜々子が底抜けの魅力を見せてくれました。強烈なパワーをもつ桜子をおかしく、かわいらしく演じていて、大笑いさせてもらいました。笑って、怒って、泣いて、どんなときにも彼女らしい魅力が感じられる女優さんですね。すごい。素朴で奥手な相手役には堤真一が味のある演技。西村雅彦、筧利夫などの脇役陣も渋くて、うまいなぁと思わせる。魚屋さんからアメリカの大学へ一気に留学っていう展開にはちょっと無理を感じたけど、笑いあり、ちょっとシリアスな面もあり、ドキドキする場面もあり、全体を通してとてもよくできていると思いました。
堤真一の演技と、松嶋さんの美貌がぶつかり合い、その背景としてコメディ仕立ての展開と友人関係や恋愛がテキスチャーを織り成しているドラマ。はきはきした表情が松嶋さんにまさにぴったりのキャストで、彼女の美しさが際立っていました。でも、化粧っ気のない、自宅や友人宅でのシーンが一番きれいなのがさすが。また、貧乏な幼児体験のトラウマから、純粋な愛に目覚めていく推移の演技も、ことさらに強調せず自然に演じている点も好感が持てました。
テレビ放送では、最終回しか見なかったのですが、最終回のクライマックスであるシーンの松嶋さんの幸せいっぱいの笑顔の演技には、思わず全身鳥肌が立ってしまいました。後日、レンタルビデオを借りて見たのですが、ストーリー展開の、軽妙でコミカルな部分と、本当の幸せについての価値観に共感する部分があり、思わず徹夜をして何度も繰り返し見てしまいました。それでは飽き足らず、ついに、DVDプレーやを買い、このDVDセットまでも購入してしまいました。<BR> 出演者もコメディをこなせる演技力が一流の女優・俳優さんで固めており、個人的には、ラブコメディドラマの最高傑作だと思っています。特に、恋に臆病で損ばかりしている人にはお勧めです。